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2023年11月23日

名古屋医学部予備校による藤田医科大学(化学)の前期

理論の分野は、酸と塩基、酸化と還元、電気分解、反応速度、化学平衡がよく出題されます。2015年度から、文字計算の問題が良く出題されています。有機の分野は、脂肪族化合物、芳香族化合物の問題は毎年出題され、そして、天然高分子がよく出題されます。

名古屋医学部予備校による藤田医科大学(化学)の前期

 

目次

傾向:本学の大きな特徴

2023年度前期の詳細な分析

傾向:本学の大きな特徴

○理論の分野は、酸と塩基、酸化と還元、電気分解、反応速度、化学平衡がよく出題されます。2015年度から、文字計算の問題が良く出題されています。

○有機の分野は、脂肪族化合物、芳香族化合物の問題は毎年出題され、そして、天然高分子がよく出題されます。

小問集合がほぼ毎年出題されています。

グラフの問題がよく出題されます。

実験器具や操作方法の問題も出題されます。

論述問題の内容は、典型的な内容がほとんどです。

2023年度前期の詳細な分析

多くの年度と同様、標準的な内容でした。大問6題ですが、総分量としては例年通りです。理論2.5題、有機2.5題、無機1題です。

 

〔1〕理論:化学平衡・溶解度積 標準

濃度平衡定数(平衡定数)と溶解度積を使う問題で、決して易しくありません。ただ、多くの入試問題集に載っているタイプの問題ですので、普段の学習で取り組んでおくといいです。問1は、硫化水素の水溶液のpHを求める問題ですが、問題文にと書かれていますので、1価の弱酸と同じ公式を使いましょう。問2は、問1と同様、平衡定数から、の濃度を求め、そして、溶解度積を使います。問3は、問2とは逆に、溶解度積からの濃度を求め、そして、平衡定数を使います。それぞれの金属イオンが沈殿を作るかどうかのぎりぎりの場合を考えれば、最小値と最大値を求めることが出来ます。

 

〔2〕理論・有機:酸化還元、炭化水素 やや易

臭素と二酸化硫黄の酸化還元滴定です。問1は、半反応式から化学反応式を確実に、かつ、丁寧に作りましょう。問2は、酸化還元滴定の問題としては、難しくありません。問3は、ここまでの酸化還元につられないようにしましょう。臭素水の色が消えるのは、酸化還元以外に、不飽和炭化水素などもあります。

 

〔3〕理論・有機・無機:セラミックス・合成洗剤・周期表と元素の性質など やや易

問1は、選択肢が小問集合的です。選択肢のビタミンが食品の酸化防止剤のつであることを知らなかった受験生は、覚えておきましょう。他の選択肢は、迷う要素は少ないと思います。問2は、周期表と元素の性質に関する選択肢が多いです。普段の学習で多少おろそかになりがちな分野ですので、そのような心当たりがある受験生は、いわゆる化学の基礎の分野の学習も一通り確認しておきましょう。

 

〔4〕無機:非金属元素、典型金属元素 標準

カルシウム、バリウム、亜鉛、ケイ素の化合物の問題です。問1~3は、基本的ですので、完答したい設問です。問4は、いくつかの理由がありますが、例えば、体液に溶けにくく体内に吸収されにくいから、を書けばいいでしょう。

 

〔5〕天然高分子:糖類 標準

問1は、基本的な知識が問われていますので、完答したい設問です。問2は、フルクトースの構造式についてです。グルコース、フルクトース、スクロースの構造式は必ず書けるようにしておきましょう。問3は、スクロースが還元性を示さないことに関係する設問です。問4は、フェーリング反応の化学反応式を書かせる設問です。銅イオンが酸化銅(Ⅱ)になる半反応式を塩基性下で書けるようにしておきましょう。やや難易度が高い設問です。問5は、糖類の計算問題です。フェーリング反応の沈殿の質量から、スクロース以外の物質量が分かります。そして、それぞれが同じ物質量という条件から、スクロースの物質量も分かります。ここまでたどり着くことが出来れば、答えが出たのと同じような状態です。問6は、問われている分解率を文字でおき、与えられている数値を使って、立式、計算を行ないましょう。問4以外が出来ると、いいでしょう。

 

〔6〕有機:芳香族化合物 標準

本学で頻出の芳香族エステルの問題です。狭心症の薬として、ニトログリセリン、そして、火薬(無煙火薬)として、ニトログリセリン、ニトロセルロースを覚えておきましょう。本問は、決して易しくありませんが、一方で、1つ1つの条件は、基本的になります。問題文を読んでいるだけではどのような条件があるかがわかりにくいですので、箇条書きでいいですので、すべての条件を書き出しながら考えましょう。一方で、条件を余分に与えることもありますので、分からない条件が合っても解けることもありますので、分からない条件が合っても諦めることがないようにしましょう。粘り強く取り組み、問1~5のうち、3題以上解けるといいでしょう。

 

合格者平均点は、54.8点です。合格者最低点は、多くの大学の入試において、合格者平均点より5分から1割くらい低くなります。5割くらい取れるといいでしょう。

 

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